ホウセキカナヘビ|鱗が「ライフゲーム」を計算するトカゲ。Nature論文で証明

Uncategorized

このトカゲの鱗は、コンピューターのように計算している。

緑と黒の鱗模様は、隣の鱗の状態に応じて自動的に変わる。

その仕組みは、フォン・ノイマン型セルオートマトン(ライフゲームの仲間)だった。

鱗が「計算」するトカゲ

ホウセキカナヘビ(Ocellated lizard)の体表には、緑と黒の鱗がモザイク模様を形成している。この模様は生まれた後、約4年間かけて変化し続ける

2017年、Nature誌に衝撃的な論文が掲載された。この模様の変化は、セルオートマトン——つまりコンウェイのライフゲームと同じ数学的ルールに従っているというのだ。

各鱗が1ビット(緑=0、黒=1)として機能し、隣接する鱗の状態に応じて自分の色を切り替える。皮膚全体が生きたコンピューターとして動いている。

ホウセキカナヘビの写真
出典: Wikimedia Commons

チューリングが予言した「生物の計算」

1952年、数学者アラン・チューリングは「反応拡散」という仕組みで生物のパターンが形成されると予測した。ヒョウの斑点やシマウマの縞模様が、化学物質の拡散ルールで生まれるという理論だ。

ホウセキカナヘビでは、このチューリングパターンが3次元の鱗構造によって離散的なセルオートマトンに変換されている。連続的な化学反応が、鱗という「ピクセル」で離散化される。

生物が「計算を行っている」ことを直接示した、世界初の事例のひとつだ。

まとめ:皮膚が生きたコンピューター

鱗1枚が1ビット。隣の鱗のルールで色が変わる。チューリングが予言した「生物の計算」が、このトカゲの皮膚で実証された。

ホウセキカナヘビは、進化が「数学」を実装した生き物だ。最もやりすぎているのは、見た目ではなく、その背後にあるアルゴリズムだ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました